舟を編む

 

「舟を編む」

 三浦しをん 作

 光文社

 

 さすがは本屋大賞受賞作品です。図書館での予約待ち順位は確か3ケタ,予約してから一年後にやっと手にすることができました。

 一年は長いですが,この物語の中で辞書が編まれ,人々の手に届くまでにはその十五倍の月日がかかりました。

 辞書を手にすると,何故かいかがわしい言葉の意味をひいてしまう…私ももちろん経験者です。どんな言葉を引いたのかは,ご想像にお任せします。

 言葉の意味を説明してもらうのが,心理テストのようで面白いなと感じました。どのような言葉を用いて,どんな例文を示すかによってその人の人となりがわかるような気がします。

 そこで「あむ」を説明してみます。①毛糸や糸のような細長い形状のものをからませていって面状のものを作ること。②本などを編集すること。③幼児言葉というのかどうかは定かではないですが,何かをたべる真似をしながら発する言葉…いかがでしょうか。 

   物事を分析研究することって,楽しいですし,それにまつわる裏話を聞くことは,さらにわくわくしますね。

 夏目漱石の「こころ」を読み返したいと思います。