くちぶえ番長

 

「くちぶえ番長」

 重松清 作

 新潮文庫

 

「くちぶえ番長」の文字を見て,真っ先に思い出したのが,私が小学生のころ放映されていたNHK教育テレビの道徳ドラマのテーマソング…♪くちぶえふ~いて~ 空地へ行った~ 知らない子~が やってきて~ 遊ばないかと笑って言った~♪…という歌です。
物語がやや「道徳的」なところが気になるものの,それは雑誌「小学4年生」に連載されていたからと聞けばうなずけます。
それでも随所に仕込まれた「重松節」により,胸がキュンとなって,目がウルウルしてしまいました。
重松氏も,あの道徳ドラマ,観ていたのかしら。
それからもう一つ,くちぶえと言えば最近テレビで「くちぶえ」を朗々と奏でる高校生を観ました。
すごいですねえ。くちぶえさえ吹ければ,どこに行っても音楽を奏でることができるのですから。おまけに飛行機に乗るときも楽器分のチケットを買わなくても済むし。
歌を歌える人も良いですよね。人間の体は楽器に勝ると思います。
確か,モンゴル辺りでは,同時に2音をだす歌い方があると聞いたことがあります。
私は,口笛吹けません。ウィンクもできないし,指も鳴らせません。
その分どこかで補っているのでしょうか。