ブラック会社限界対策委員会

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ブラック会社限界対策委員会』

 

ヨシタケシンスケ 著

 

PARCO出版

 

たいてい私は図書館で借りた本を読みます。
読みたい本があると予約をするのですが,それが人気のある本や蔵書数が少ない図書だと,何十人,何百人,時には4桁の順番待ちになります。
順番を待っているうちに,なぜその本を読みたくなったのか,忘れてしまうこともしばしば。予約したい理由を忘れていなくても,とっくに熱が冷めているということも当然あります。
先日,長い間予約していた本の順番がやっと回ってきたとの図書館からのお知らせを受けて,書名だけ確認したところ『ブラック会社限界対策委員会』というなんだかお堅そうなタイトルでした。
社会的問題について研究家があれこれ論じている本のようで,きっと何かブラック会社にまつわるニュースに影響されて予約をしたのでしょうが,はっきり理由が思い出せません。しかも,今はそんな社会問題について真面目に考えたい気分ではないなあと思いつつ,とりあえず図書館へ受け取りに行ったところ…ヨシタケシンスケさんの著作だったのです。
そういえば,ヨシタケシンスケさんの『あるかしら書店』を予約するときに,あまりにも予約数が多いので,一緒に一番予約数の少ないこの本を予約したことを思い出しました。
ページをめくるたびに思わず声をあげて笑ってしまいます。
ヨシタケシンスケさんの作品は,電車の中では決して読みたくない本ベストスリーに入ります。(ちなみにあとの二つはさくらももこさんのエッセイ…思わずニヤニヤしてしまうからと重松清さんの作品…涙がぽろぽろ出てしまうからです)
楽しくてちょっと毒もあって,ヨシタケシンスケさんの笑いは絶妙なバランスで大好きです。