虹色のチョーク

『虹色のチョーク 働く幸せを実現した町工場の奇跡 』

 幻冬舎

 

「ROBODEX2000」とは,パシフィコ横浜で開幕されたロボット博覧会です。当時まだ幼児だった家族を連れて入場規制の列に並ぶこと2時間!ぎこちないながらも2足歩行するホンダの「ASIMO」を見たときは本当にびっくりしましたが,まさかそれからわずか18年で,今度は人間の脳に代わる人工知能なるものが出てくるとは,当時は思いもよりませんでした。
一緒に並んだ家族は,待ち時間を遊んだりお菓子を食べながら楽しく過ごし,「ASIMO」登場のころはぐっすりお昼寝タイムとなっていました。

さて,この『虹色のチョーク』を読んで,「働くこと=生きるしあわせを得ること」なのだなあと感じたのですが,そうすると人工知能が人間にとって代わって働いて,生きるしあわせを得ることも主張し始めたら,いったいこの世の中はどうなるのでしょうか?
人工知能だけど,人間と同じような「人権」を主張するのでしょうか。もしかすると人工知能としての権利を主張するのかもしれません。
それに伴って法律も変わっていくとすると,人工知能にも選挙権が与えられるようになるのかもしれませんよね。人工知能立候補者,人工知能政党,さらには衆議院,参議院に並んで「人工知能議院」なんてものまで必要になってくるのかもしれません。

2018年3月14日,人工知能の軍事利用に警鐘を鳴らしていたスティーブン・ホーキング博士が76年の生涯を閉じました。ご冥福をお祈り申し上げます。