ホンテッド ノート

 どうしても手に入れたい古書なのに古書サイトにはのっていない本,こんな物語だった記憶があるのだけど題名が思い出せない本,あったらいいなあという本などをここに載せて,それらの本を探す過程や,探すに伴って生まれたコミュニケーションを紹介していけたらと思います。

 「ホンテッド」は「本」と「wanted」と「haunted」をかけて…ダジャレです。

タズネモノ 1     (2018.1.31更新)

 (おそらく)ルーブ・ゴールドバーグによるマシンの白黒イラストが書かれたA4たていち程度の大きさの本です。

 ルーブ・ゴールドバーグマシンとは,日本では「ピタゴラスイッチ」といったほうがなじみ深いかもしれませんが,ボールがころころ転がって…穴に落ちるとひもが切れて…ひもが切れると一緒にバケツが傾いて…で,最終的に目玉焼きが出来上がる…というようなとっても些細なことが最終的に起きる大掛かりな装置のことです。

 子どもの頃に良く行っていた青少年図書館の蔵書だったので,案外簡単に見つかるかと思いきや,先日その図書館で検索してもらったのに,見つからず,調査は停滞しています。

 

今日(2014.7.12)前述の図書館に行く用事があったので,本棚をくまなく見て回りましたが,やはり目当ての本は見つかりませんでした。

ですが,本棚に収まっていた印象が同じ本を発見!

表紙も内容も全く違うのですが,装丁の記憶はまさにこの本と同じです。

「もしや,シリーズ本か?」とも思い,ネットで検索してみましたが,わかりませんでした。

(2018.1.31更新)

 ルーブ・ゴールドバーグの著書であることがわかっているので,すぐにでも見つかりそうなものの,なかなか進展がありません。

 そこで,何か別の糸口がないかと,「ゴールドバーグマシン」で画像検索して眺めていると,微妙にタッチの違うイラストが一緒に並んで出てきました。調べてみると「ウィリアム・ヒース・ロビンソン」というロンドン出身の挿画家によるもので,ナンセンスな機会を緻密に描く漫画家としても有名だそうです。また,和訳本の挿絵もいくつか担当されています。

 早速,図書館で借りてみてみました。

 確かに,筆のタッチが記憶に近いです。ただし,和訳本の出版年を確認してみると,私が当時目にしたものとは明らかに違うのです。

 国立国会図書館サーチで検索してみると,出版年が割と合致する洋書があるようです。仕事柄,一度は行ってみないとと思っていた国立国会図書館…実は一度もまだ足を踏み入れていないので,これを機会に行ってみようと思います。

タズネモノ 2

 みつかりました!

 お絵描きが好きな男の子が,画用紙に線路を描いていて,そのうち紙からはみ出して,家の柱や壁や床にも線路を描いていき,いつの間にか外にまで描いていると,線路が本物になって,電車もやってきて…最後のほうでなぜか電車に男の子が追いかけられるのだけど,お母さんが落書きを消したので助かった…というような話だったと記憶しています。

 書籍ではなくて,もしかするとラジオドラマか,NHK教育テレビのアニメかなにかで観たのかもしれません。

 図書館に尋ねたところ「はらるどのふしぎなぼうけん」ではないかと言われたのですが,絵のイメージが違うのです。

 西巻茅子さんか,田畑精一さんか,堀内誠一さんか…そんなイメージが頭に残っています。

 それ以上今のところ思い出せることがないので,絵本のコンテストなどに同じような本を描いて応募すれば,「これは○○の盗作だ」ってことから見つかるのではないかと思っています。

 一年生にすすめるために、幼年童話を書架からピックアップ、、、物語のボリューム、文字の大きさ、分かち書きされているか、ふりがながあるかなどがチェックポイントとなるので、パラパラとページをめくると、どこか見覚えのある挿絵が!

 画用紙いっぱいに描かれた「の」の字とそれがはみ出した線の上に描かれた自動車、、、「あった!」と思わず声をあげてしまいましたよ。

 多田ヒロシさんによる挿絵です。

 収められている3つの物語のうち、私が探していたのは最初の「マーくんのらくがき」で、話の筋もほぼ記憶通りでした。他の2篇も読むうちに思い出してきました。

 作者の香山美子さんは主にラジオ・テレビの幼児番組などで活躍されていた作家だそうです。

 「マーくんのらくがき」もNHKラジオで昭和44年に発表されたのちに本に収められたそうなので、私はもしかしらたら本とラジオでこの作品に触れたことがあるのかもしれません。

 ♪この指パパ 太っちょパパ♪という童謡も、作者の作品とか。

 すべてあとがきによります。

 幼年童話の力は、やはりとてつもないものだなと実感しました。

タズネモノ 3

 これは「あったらいいな」の本です。

 分類上ではしかけ絵本になるのでしょうか。
 絵本なのですが,ページの始めとページの終わりから二人の登場人物のそれぞれの物語が始まって,ちょうど真ん中で出会って…とか。

 あるいは半分から上と下とでそれぞれ話が展開するのだけど,時々二つの物語が交錯したり,入れ替わったりする…とか。

 クヴィエタ・パツォウスカーさんなら作れそうな気がするので,お願いしたいです。80歳をゆうに超える彼女は,フェイスブックに登録しているでしょうか。

とりあえず,クヴィエタ・パツォウスカーさんのフェイスブックページはありました。

 

タズネモノ 4

友人Mちゃんのタズネモノをみつけました!

最初のヒントは「表紙にタンポポの絵が描いてある絵本」というだけ。

『そらいろのたね』(福音館書店)かなと思いましたが,違うとのこと。

次に与えられたヒントがかなり具体的で「頑固で我儘な女の子が,動物達にだんだん心を開くみたいなお話だったような…」とのこと。女の子が主人公で動物がいろいろ出てくると言えば,かなり絞られてきます。

私がイメージしたのは森やジャングルなどを女の子が進んでいくうちに何匹かの動物に合うお話です。そこで候補に挙がったのはこちら『なぞなぞライオン』(理論社)でしたが,これも違うとのこと。

ここでさらに有力ヒントが!「もっとふんわりとしたやさしい色調の絵だったような」とのこと。

そこでMちゃんに私から質問してみました。

「タンポポは表紙全面にバーンと書いてある感じ?それとも小さいタンポポが背景に描かれている感じ?」

Mちゃんの答えは

「タンポポは表紙に描いてなくて,女の子が表紙になっていた。あわ~い,黄色っぽいイメージの表紙だった。」

なるほど。どうやらタンポポは物語のキーワードというよりも,表紙の絵のイメージがタンポポにつながっているのではと思いました。

そこでぴ~んと来たのがこれです。

『わたしとあそんで』マリー・ホール・エッツ 文・絵 / 与田準一 訳(福音館書店)https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=107

「あ~,これだ!!」とMちゃんの返事を頂き,私もすっきり爽快です。

いやあ,どんぴしゃりと当たった時の快感を知ってしまうと,このタズネモノ探し,やめられません。